ruby 1.8 系 snapshot での ruby 1.8.2 からの変更点です。
掲載方針
- バグ修正の影響も含めて動作が変わるものを収録する。
- 単にバグを直しただけのものは収録しない。
- ライブラリへの単なる定数の追加は収録しない。
以下は各変更点に付けるべきタグです。
記号について(特に重要なものは大文字(主観))
- カテゴリ
- [ruby]: ruby インタプリタの変更
- [api]: 拡張ライブラリ API
- [lib]: ライブラリ
- レベル
- [bug]: バグ修正
- [new]: 追加されたクラス/メソッドなど
- [compat]: 変更されたクラス/メソッドなど
- 互換性のある変更
- only backward-compatibility
- 影響の範囲が小さいと思われる変更もこちら
- [change]: 変更されたクラス/メソッドなど(互換性のない変更)
- [obsolete]: 廃止された(される予定の)機能
- [platform]: 対応プラットフォームの追加
1.8.2 (2004-12-25) -> snapshot
- URI::HTTP#proxy_open [lib][new]
-
:http_basic_authentication
オプションの追加
[ruby-core:4416]
- OpenSSL::X509::Store#set_default_paths [lib][new]
-
追加 [ruby-dev:25670]
- Resolv::DNS::Resource::TXT#strings [lib] [new]
- Resolv::DNS::Message::MessageEncoder#put_string_list [lib] [new]
- Resolv::DNS::Message::MessageDecoder#get_string_list [lib] [new]
-
追加。[ruby-talk:129732]
-
Imageモジュールのサポート
-
valueのエンコーディングを変換するメソッドを公開。
valueのエンコーディングは要素の内部エンコーディングからoutput_encoding=で設定したエンコーディングへ変換されます。
- StringIO [lib] [compat]
-
close, close_read, close_write が IO と同じように、
nil を返すようになりました。[ruby-dev:25623]
- Resolv::DNS::Resource::IN::SRV [lib] [new]
-
追加
(RFC2782)
- File#flock [ruby] [bug]
-
Windows 上での File#flock(File::LOCK_UN) が正しく理解されないバグが
修正されました。[ruby-dev:25574]
- RUBYOPT [ruby] [bug]
-
環境変数 RUBYOPT の -T オプションを適切に解釈するようになりました。
またハイフン - を省略できるようになりました。[ruby-dev:25512]
$ env RUBYOPT='Ke rnet/http' ruby -e 'p Net::HTTP'
Net::HTTP
- WEBrick::Config::SSL [lib] [compat]
-
オプション :SSLEnable のデフォルトが false になりました。
- WEBrick::HTTPUtils#escape_path [lib] [new]
-
0.1.2 -> 0.1.3
-
継承するとエラーになるバグを修正。 [ruby-talk:126104]
- IO
-
don't warn nonblocking behavior by default
[ruby-dev:25443]
- Class#superclass [ruby] [bug]
-
特異クラスのメソッド superclass が特異クラスを返すように修正されました。
[ruby-list:40519]
- IO#read [obsolete]
- IO#readpartial [new]
-
nonblocking IO に対する IO#read の挙動は 1.9 で変化するため、1.8 で警告が行われるようになりました。
そしてその代替手段として IO#readpartial が追加されました。
[ruby-dev:25430]
- srand(bignum) [compat]
-
srand が引数として unsigned long よりも大きな値も受け付けるようになりました。
- rand(bignum) [bug]
-
負の Bignum を受け取っても 正の Bignum を返すようになりました。
- srand [compat]
-
引数を与えない場合、可能なら /dev/urandom を参照するようになりました。[ruby-dev:25392]